FP事務所
ワールドパートナーズ

今日は「雇用保険の改正」　についてのお話です。

• 雇用保険ってなに？





• 改正のポイント





• アドバイスと今後の方向性

と言った流れでお伝えしていきますね。

• 雇用保険ってそもそもなに？

雇用保険とは、失業者の生活保障や雇用促進を目的とした公的保険のひとつです。

給与明細に雇用保険料というお金が引かれているのは見たことないでしょうか？

それのことです。

では、雇用保険にはどんな種類の手当があるのでしょうか。

全部は説明しきれないので代表的なものを取り上げますね！

●基本手当

こちらがいわゆる失業手当です。

一定期間勤務後に退職し、次の就職先が決まるまでの間に支給される手当です。

退職したらもらえるお金　とイメージしている方も多いですが、

あくまで次の就職先が決まるまでの間の生活を保障するための手当です。

期間や金額は（％）は雇用保険の加入期間や年齢などによって異なります。

●再就職手当

失業保険受給者が、決められた給付日数の3分の1以上残っている状態で再就職した場合、一定の要件を満たしていれば支給される一時金です。

●教育訓練給付金

所定の教育訓練を受講終了した場合、教育訓練受講に支払った費用の一部が支給されます。

自動車やフォークリフト等の運転免許取得、ＩＴ関連の資格、社労士や行政書士等の専門資格、介護・社会福祉士・医療事務などの医療系資格、大学や専門学校等の講座費用など結構幅広い資格が対象になっています。

次の転職をする間にせっかくだから資格をとりたい！と言う方は見てみてください。

●育児休業給付

育児休業を取得した際に支給される給付金で、180日目までは賃金額の67%、180日経過後は50%が支給されます。

期間は子どもが満1歳になるまで（保育所に入れない場合は最長2歳まで）支給されます。

●介護休業給付

家族の介護目的で休業した場合に支給される給付金です。

介護休業中に賃金額の67％が93日を限度に支給されます。

• 改正のポイント

A　加入者の拡大

現在、パート・アルバイトの方は週20時間以上の労働が加入条件となっていますが、2028年10月以降は週10時間以上に短縮されます。

週2～3日の勤務でも退職したら失業手当が受給できるようになるのはすごいけど、、そんなんで出していいのか？とも思いますね。

　Ｂ　教育訓練給付金引上げ

各種資格取得や講座受講費用等の給付額上限がアップします。

国はリスキリングにより力を入れていきたいようです。

Ｃ　給付制限期間短縮

失業保険は退職後すぐに受給できるわけではありません。

まず、待機期間というのが7日間あり、その後給付制限期間というのが自己都合退職の場合は２か月間あります

ちなみに昔は3か月でした。３か月後からもらえるというのは結構皆さん知っている方も多いですよね。

これが2025/4/1以降は基本1か月に短縮されます！

これだけでも凄いのですが、所定の教育訓練を行った場合には０か月、

つまり７日後にすぐに受給できるのです！！

※ただし、自己都合は直近5年間で何回までとか制限がありますのでご注意ください。

毎年転職して失業手当もらっていたらそれはそれでずるいですからね。

• （最後に）アドバイスと今後の方向性

2025/4月以降に給付制限期間がほぼ無くなることを踏まえると、

転職して少し休みたい方や、その間に資格を取りたい！と言う方は

来年4月以降にしましょう！

あとはまだ先ではありますが、2028/10月以降は週10時間以上で加入となり、大幅に加入者が増えるためパート・アルバイトを多く雇用する企業にとっては経営圧迫となると思います。

恐らくその頃には厚生年金の加入要件も週10時間以上になる可能性が高いため、

雇用保険料と厚生年金両方加入となり、中小企業にとってはかなり厳しくなるでしょう。

中小企業の賃上げをどう達成するかが日本経済のカギなのに

それにも影響しそうですね(^^;

ちなみに今回加入者を大幅に増やす目的は、

コロナで雇用を維持するための雇用調整助成金の支給で積立金を使いまくったのでその補填として雇用保険料を増やすためという裏事情もあります。

うーん、、、なんとも言い難い。。

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